薄毛に効く神社はココだ! 東京十社 王子神社 (東京都北区)
東京十社の中で最も北に位置する王子神社。王子駅から徒歩5分の駅近アクセスですが、都心から少し離れていることもあり参拝客は多くなく清々しい空気が流れています。落ち着いた参拝ができる穴場パワースポットです。境内には珍しい神様も・・・。
創建は不詳です。源義家(みなもとのよしいえ)が奥州征伐(1051年~1062年)のおり、慰霊祈祷を行い甲冑を奉納したと伝えられ、古くからこの地が聖地として崇められていたことが伝えられています。
御祭神
御祭神は
・伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
・伊邪那美命(いざなみのみこと)
・天照大御神(あまてらすおおみかみ)
・速玉之男命(はやたまのおのみこと)
・事解之男命(ことさかのおのみこと)
の5柱です。この神様達は全国に約3000社ほどある熊野神社の総本社・熊野三山(和歌山県)で祀られている神様達です。
見慣れない神様もいますが、深いつながりがある神様達です。
簡単に説明します。御祭神のイザナギ(男)とイザナミ(女)は日本の国土をはじめ、地上の様々な神様達を生んだ夫婦の神様です。イザナミは火の神を生んだ際に、火傷で死んでしまったのですが、イザナギはどうしても会いたくて黄泉の国(死後の国)に出向きます。しかし、そこでイザナギはイザナミのウジのたかった醜い姿を見てしまいます。イザナミは恥ずかしい姿を見られて立腹しイザナギを黄泉の世界に引きずり込もうとするのですが、そこでイザナギは離縁の契りをします。もう会いたくないと宣言したわけですね。神話の世界ではその契りの力を強化するために唾を吐くそうなのですが、その時生まれたのが速玉之男命(はやたまのおのみこと)です。このことから悪い縁を絶つ、離縁の神様ともされます。また、その唾を拭き払った時に生まれた神様が事解之男命(ことさかのおのみこと)とされ、拭き払ったということから物事を明らかにする、事態を収束させる、魔を祓う神ともされています。
1322年にこの地の領主・豊島氏が和歌山の熊野三山からこの5柱の神様(総じて「王子大神」と呼ぶ)を勧請してきました。王子という地名もこの神名に由来します。豊島氏は熊野三山に倣って景観を整えたとされ、境内下を流れる石神井川(しゃくじいがわ)も近隣では熊野の川の名前にちなみ音無川(おとなしがわ)と呼んでいるそうです。
こちらは境内下にある石神井川の旧流路に整備された音無親水公園です。ここでも音無の名が使われています。ソメイヨシノが植えられていて桜の季節はお花見客で賑わうそうです。
髪の毛の神様がいる珍しい社
こちらは末社の関神社です。
御祭神は
・蝉丸公(せみまるこう)
・逆髪姫(さかがみひめ)
・古屋美女(ふるやのびじょ)
の3柱です。
蝉丸公は平安時代前期の歌人です。
「これやこの 行くも帰るもわかれては 行くも行かぬも逢坂の関」
の百人一首や盲目の琵琶の名手としても有名です。(個人的には子供の頃に遊んだ坊主めくりの時の「うわ、蝉丸だよ」の印象が強いです・・・。)
蝉丸は髪の毛が逆髪ゆえに嘆き悲しむ姉の逆髪姫のために、かつらを考案しそれを侍女の古屋美女に作らせ姉の心を慰めたとのエピソードから「音曲諸芸道の神」はもちろん「髪の祖神」として崇敬を集めているそうです。(名前の付け方が無神経すぎないか?)力士や役者の髷(まげ)を結う床山(とこやま)やかつら業界、美容師業界の方たちに篤く信奉されています。
この毛塚の塔は毛髪を取り扱う業者さん達(床山協会やかつら協会など)が毛髪に感謝し、供養するため昭和36年に建てられたものです。
かつら業界さんとは立場は違えど、髪の毛に感謝する心があれば髪の毛は味方してくれるはずです。信じる者は救われる。薄毛に効く神様いないかなとお探しの方はぜひ参拝してみてはいかがでしょうか。
狛犬の髪もふさふさ。
絵馬集め
東京十社ではそれぞれの神社の小さな絵馬が購入できます。ふと目をやれば参拝の思い出がよみがえります。
王子神社は特徴的な冒頭の大きな鳥居と境内に植えられている大銀杏がデザインされています。
この銀杏は、戦災で社殿や近隣の大木が焼失してしまった中、辛くも生き延びた幸運の大銀杏です。その幸運にあやかってください。
アクセス
王子駅からとほ5分です。
駅の出口や道順を写真付きで紹介しているのでよかったらこちらもご覧ください。
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