信州の人

つつましく、面白く生きたいです。

頑張ります!→ ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

【細部に注目】高御座(たかみくら)一般公開の見どころはここ!

ついに高御座(たかみくら)、御帳台(みちょうだい)が東京国立博物館で一般公開されました。満を持して上野に向かいました。

f:id:kenkobit:20191224041618j:plain

 この日は月曜日で休館日でしたが、高御座・御帳台の特別展示だけ無料で開放していました。ありがたや。

 

展示されていたのは正面の本館奥の展示室。ロッカーに荷物をしまい、貴重品とカメラだけ持って金属探知ゲートみたいなところをくぐりました。警備が厳重。

f:id:kenkobit:20191224041636j:plain

 

すごい!展示室に入った瞬間圧倒されました。高御座と御帳台が並んで展示されているのですが、高御座は高さ約6.5m、御帳台は約5.5mでその大きさと圧倒的な豪華絢爛(ごうかけんらん)さに息をのみます。わたくしのカメラ技術ではあまり伝わらないのが残念。絶対、実際見に行った方がいいです。

f:id:kenkobit:20191224053903j:plain

 

令和の即位礼正殿儀(そくいれいせいでんのぎ)で天皇陛下がお乗りになられた向かって左の高御座(たかみくら)と皇后陛下がお乗りになられた右の御帳台(みちょうだい)大正の代替わりで使われたもので、昭和・平成・令和と修繕を重ねながら代々使われているようです。今回はその修繕費と移送費だけでおよそ5億円かかったと言われています。というのも、平成の即位礼正殿儀から28年たち、一部が劣化してしまったため、色あせた部分は希少な国産漆で塗りなおし、金具の劣化は純度の高い金箔で補修したのだそうです。黒・朱の漆と金のつやつやピカピカのコントラストに目がぎらぎらになりました。

f:id:kenkobit:20191224041718j:plain

 

こんな感じでガラス越しに観覧することができます。

f:id:kenkobit:20191224135312j:plain

 後ろや横は比較的すいていて撮影しやすいのですが、正面に人が多くたまり、戻ったり長い間立ち止まったりできないので、色々撮るのに結局5周しました。待ち時間がなかったからよかったですがそれでも結構疲れました・・・。

 

 

 

細部を見てみます。

高御座と御帳台は似ていますが結構違いがありました。(一枚目が高御座、二枚目が御帳台)

f:id:kenkobit:20191224180751j:plain f:id:kenkobit:20191224180730j:plain

 

 

こちらは高御座の大鳳凰です。ピカピカ。金がえぐいです。

f:id:kenkobit:20191224180617j:plain

f:id:kenkobit:20191224041810j:plain

f:id:kenkobit:20191224041750j:plain

f:id:kenkobit:20191224041909j:plain

鳳凰がくわえているのは瓔珞(ようらく)という身分が高い人がつけるインド起源の装身具だそうです。

f:id:kenkobit:20191224054312j:plain

 

 

 

御帳台の上に乗っている鳥は鸞(らん)という鳳凰の一種です。ちょっと目が怖い・・・。

f:id:kenkobit:20191224041828j:plain

f:id:kenkobit:20191224041850j:plain

こちらも瓔珞(ようらく)をくわえています。

f:id:kenkobit:20191224054330j:plain



屋根についている、くるんと丸くなったところを蕨手(わらびで)といいます。高御座には八角形の屋根にそれぞれ蕨手と8体の小さな鳳凰が飾られています。

f:id:kenkobit:20191224041927j:plain

蕨手と蕨手の間には太陽のような造形の鏡と花型の飾りにはめ込まれた白い球が交互にいくつもついています。鏡は銀メッキだそうです。意味ありげですが何を意味するかは分かりません。(太陽と月かな、なんてふと思いました。昼と夜の繰り返しみたいな表現なのかなと。)下の彫り物は瑞雲(ずいうん)というめでたい事の前兆に現れる紫などの色のついた雲です。

f:id:kenkobit:20191224060426j:plain

八角形の屋根は漆でつやつや。新車みたいです。八角形は陰陽五行説で森羅万象宇宙を意味し、その中心に天皇がお座りになるという説もあるそうです。

f:id:kenkobit:20191224171924j:plain

 

 

ちなみに御帳台の方は鳳凰も鏡もついていないシンプルなデザインです。

f:id:kenkobit:20200128014535j:plain

 

さらに高御座にだけ紫の御帳(みちょう)の懸け際を飾る帽額(もこう)がついています。スーパーゴージャスな帽額(もこう)です。

f:id:kenkobit:20191224042136j:plain

f:id:kenkobit:20191224042007j:plain

f:id:kenkobit:20191224042025j:plain

 

ズームを使えば御帳のデザインも確認できるのがうれしい。

f:id:kenkobit:20191224042151j:plain

 

艶めかしい欄干の朱色の漆をどうぞ。

f:id:kenkobit:20191224042223j:plain

f:id:kenkobit:20191224042207j:plain

f:id:kenkobit:20191224042309j:plain


 

欄干の下には鳳凰と色とりどりの麒麟(きりん)が描かれています。

<鳳凰>

f:id:kenkobit:20191224042328j:plain


<麒麟>

f:id:kenkobit:20191224042359j:plain

f:id:kenkobit:20191224042423j:plain



 

こちらは天皇陛下の椅子・御椅子(ごいし)と即位礼正殿儀(そくいれいせいでんのぎ)で三種の神器の天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を置いた案(あん)と呼ばれる台座です。

f:id:kenkobit:20191224042511j:plain

 

よく見ると雲の形の螺鈿の飾りが。雲の上の人ということでしょうか。

f:id:kenkobit:20191224050245j:plain


御椅子はよく見ると菱紋(ひしもん)がついています。武田信玄で有名ですが、それよりも前から天皇家や、宮家で好んで使われた模様で、特にこの柄は繧繝縁(うんげんべり)と呼ばれ、古くから最も格の高い畳縁として使用されてきた柄です。(上面は雲の柄になっていました。)

f:id:kenkobit:20191224143001j:plain

 

 

 

玉座の向かって左手には2台の案(あん)があります。高い方の台は八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、低い方は国璽(こくじ)・御璽(ぎょじ)を置いた台座です。

f:id:kenkobit:20191224042531j:plain


高御座と御帳台の裏は天皇・皇后が上がられた階段があります。

f:id:kenkobit:20191224053149j:plain

模様をチェック。

f:id:kenkobit:20191224053215j:plain

f:id:kenkobit:20191224053230j:plain

なんの花だろ?

 

今までの写真でお気づきだと思いますがいたるところに菊紋がぎっしり。

f:id:kenkobit:20191224183113j:plain

f:id:kenkobit:20191224180840j:plain

f:id:kenkobit:20191224183234j:plain

 

 

第二展示室には即位礼正殿の儀で使われた衣装や道具が飾られており、儀式の際の写真が多数展示されていました。

f:id:kenkobit:20191224102119j:plain

f:id:kenkobit:20191224102151j:plain

f:id:kenkobit:20191224102135j:plain

 

 

衣装の文様まで間近に見ることができます。

f:id:kenkobit:20191224183302j:plain

f:id:kenkobit:20191224183517j:plain

 

 

f:id:kenkobit:20191224183623j:plain

f:id:kenkobit:20191224183607j:plain

f:id:kenkobit:20191224183642j:plain




長くなりましたがレポートは以上です。次にいつ見れるかわからないし、もしかしたら一生見れないかもしれない高御座と御帳台、見に行ったかいがありました。とてもいい経験になりました。お近くの方はぜひ行ってみてください。東京の展示後、京都でも展示があるようです。(またばらして組み立てるのか。大変だな。)

 

展示室に17時くらいまでいましたがこの日は16時くらいから人が減った印象でした。帰るころには日が落ちていました。

f:id:kenkobit:20191224060445j:plain

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

 

 

 

興味のある方はこちらもどうぞ。

 

www.kenkobit.site

www.kenkobit.site

www.kenkobit.site